2021年4月から開催された「2021年度関東大学バドミントン春季リーグ戦」では、筑波大学バドミントン部の部員が中心となり、ライブ配信(男子1部、女子1部試合を放送)を実施しました。
無観客開催となった春リーグの様子を、ファンに届けたい!
ライブ配信の企画は、春リーグの無観客開催が決まった頃からスタートしました。バドミントン部の吹田監督はライブ配信を企画した背景を次のように語ります。
「選手の家族、在籍チームのOBOG、地元や母校の関係者など観戦を希望する方のことを考えました。1年ぶりとなる公式戦を楽しみにしているのは選手だけではありません。コロナ禍で努力してきた姿をなんとか届けたい」
コロナ禍において、昨年度も独自大会の開催に携わり、大会を運営する(支える)ことでの学生の成長を強く感じていた吹田監督。
「『する,見る,支える』スポーツが机上の空論ではなくそこにあるわけです。学生の学びを止めてはいけませんしその水準はむしろ年々上げなければならない」と吹田監督。
今回の「配信」が、学生の「成長の機会」にできるのではないかと考えました。
他チームでのライブ配信のノウハウを活用!
筑波大学アスレチックデパートメント(AD)のモデルチームである硬式野球部、ハンドボール部では昨年度から、学生が主体となり、リーグ戦の配信を実施しています。
配信に向け、バドミントン部は、昨年度から様々な競技で配信を担当してきた、筑波大学(AD)と協力して、企画を進めました。事前準備や当日運営、また配信における演出面など、他チームで実施してきたライブ配信のノウハウが活用されました。
バドミントン界の発展に向けて
吹田監督は「閉じた空間でのスポーツに発展は少ない」と考えます。今回のライブ配信の取り組みには「学生バドミントン界の発展への布石になる」という役割も含まれていました。
「学生バドミントン界」の発展を見据え、配信を外注するのではなく、学生がスキルを学び、持続可能な配信ができる自力をつけることを目指しました。
ライブ配信に向けた打ち合わせや準備には、バドミントン部の多くの学生が参加。春リーグを通じて「バドミントン部の力で」配信ができようになることを目標の一つにしました。
3日程のライブ配信は「累計10万再生」を記録
当日は、筑波大学のバドミントン部を中心に、関東の大学から有志でスタッフを募り、ライブ配信を実施しました。担当した学生は、撮影、映像切替、演出など、配信に関わる様々な役割から、配信を支えました。
筑波大学バドミントン部で当日の配信を支えた松本さん(理工学群・4年)は、今回の取り組みに大きな意義を感じています。
「今回のライブ配信は筑波大学だけでなく、有志の他大学生にも手伝って頂きました。バックグラウンドは違っても、同じ志を持った仲間と共にバドミントンを広める活動ができ、意義深く感じました。」
バドミントン部の串田さん(社会国際学群・2年)は、配信を重ねる中での、試行錯誤を実感しています。
「世界大会からカメラワークを学び、スイッチャーとカメラマンが連携することで、視聴者にアグレッシブなプレーを見せることができました。また、配信を重ねる中で “視聴者が見たくなるような配信”を考え実践することができました。」
筑波大学バドミントン部の真価
リーグ戦でプレーをした選手からは、会場に応援に来られない家族や友人にプレーが見せられたことへの喜びの声が聞かれました。
今回の取り組みは、学生バドミントン界を問わず、様々なカテゴリーのバドミントン関係者から好評を頂きました。筑波大学バドミントン部の学生は、常に「競技の発展に貢献するために何ができるか」を模索しています。
今回の取り組みは、筑波大学バドミントン部の価値を示した取り組みになりました。吹田監督はライブ配信を振り返り大きな手応えを感じています。
「このコロナ禍においても、閉塞感に風穴を開けるのは自分たちだと思って前向きに活動できたことを喜んでいます。」
今後も筑波大学バドミントン部は、バドミントン界をリードする取り組みを実行していくことでしょう。